SDカードで防犯カメラを録画するメリットとリスク

防犯カメラのSDカード録画はどのようなメリットとデメリットがあるのか

前回の記事(防犯カメラの録画時間の考察)で取り上げた通り、防犯カメラの映像はハードディスクレコーダー(DVR、NVR等)だけではなく、防犯(監視)カメラ本体に挿入可能なSDカードにおいても録画が可能です。
さて、それでは具体的には、ハードディスク(以下HD)と比べて、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

最大のメリット:低コストで録画が可能

防犯カメラは設置しただけでは、あまり意味がありません。その映像を記録することでその真価が発揮できます。
その際に、その記録する媒体が重要です。なぜなら、HDを使用したDVRやNVRは高価格なので、一般家庭で購入するには敷居が高いのではないでしょうか。さらに、防犯カメラとHDを繋ぐ配線や配管の工事費用なども発生します。
実際に、泥棒やイタズラに困っているのに加え、HDでの録画を求めて防犯カメラに加え、10万円、20万円費用をかけるのは、現実問題としてなかなか難しいのではないでしょうか。
しかし、SDカード録画であれば、極めて低価格・低コストで映像が保存可能です。具体的には、16GB、32GBのSDカードを使用します。メーカーや仕様によりますが、一般的なHD録画と比べ、10分の1以下の費用である数千円の費用で録画が可能です。

防犯カメラSDカード録画の最大のデメリット(リスク):長時間録画は困難

ただし、価格的なメリットがある一方で、SDカード録画はデメリット(リスク)も存在します。
それは、長時間録画が難しいことです。16GBという容量は映像を記録しておくには短い時間といえます。防犯カメラの仕様や環境にもよりますが、録画時間は数日程度です。
一方、HDは現在では最低1TBが標準仕様です。また、2TBや3TBのHDを追加可能な機種もあり、長時間録画に特化しています。
録画時間が短いということは、万が一の場合に証拠が既に消えてしまうというリスクを抱えていることです。例えば、一般家庭で、住居の玄関付近にSDカード録画をしている場合、1週間の旅行中に泥棒が入られた事案があった場合、録画されたSDカードを確認しても、既に犯行時の映像は上書き保存されていて、結局証拠を掴めなかったということは実際には少なくありません。改善策としては、録画時間を確保するため、防犯カメラの画質を下げたり、フレーム数(コマ数)を下げる方法もありますが、容量は限られています。
したがって、長時間録画を目的とする場合、SDカード録画は不適です。

SDカード録画におけるもう一つの注意点

また、少し細かいことですが、1つ注意点があります。これは、特に防犯カメラの通販サイトにはあまり書いてないことなのですが大事なことなのでお伝えします。
それは、専門工具など不要で、SDカードの抜き差しが簡単なカメラが少なくないことです。中には、SDカード挿入スロットが丸見えで手が届けば数秒でSDカードを外せてしまうカメラも存在します。このようなカメラが人間の手が届く高さで設置されている場合は要注意です。知らぬ間にSDカードが外されている場合もあるようです。最低でも、人の手が届かない高さへの設置やSDカードの挿入口をわかりにくくする工夫は最低限必要です。ぜひ現在SDカード録画されている方はご注意ください。

SDカード録画はどのような目的・環境に最適なのか

以上のように、SDカード録画のメリットとデメリットを簡単に説明しましたが、具体的にはどのような目的や環境に適しているのでしょうか。
基本的には、費用対効果の問題です。数日程度の録画で十分な場合はSDカードで録画です。HDではオーバースペックといえます。また、カメラに搭載されているモーション録画という、録画時間を節約する便利な機能もあります。モーション録画とは、動きのあった場合のみ録画をおこなうという機能です。この機能を利用することにより、無駄な録画を省き、効果的に容量をセーブすることが可能です。
ESP防犯にご相談される一般家庭のお問い合わせは、およそ80%はSDカード録画でカバー可能な目的です。防犯カメラで録画したい!という場合は、当社や専門家等に一度お問い合わせや相談等をして、最も費用対効果が高く、そして効果的な防犯カメラシステムを導入されることをお勧めします。

ESP防犯では、専門の防犯設備士がダミーカメラ・防犯カメラについてのご相談をお待ちしております。どんな些細なことでもお気軽にお問い合わせいただければと思います。